高校の頃、好きだった人と、後輩が会うらしい。
そう後輩から報告があった。
私がそいつ好きだったの知ってる唯一の後輩なので。
数年前、そいつと会った時、なんか、変わっちゃったなって思ったの思い出した。
好きだったのは高校の時のそいつで、大人になったそいつでないというか。
よくある「友達もそいつのこと好きだったから」って理由で、秘めた恋心にしてた。
だから、高校の頃、そいつとは付き合わず、別の告白してくれた男子と付き合ってた。
でも、心の隅ではずっと好きで。
大学入ってから好意伝えたら「ヤらずにハタチはキツいっすわ〜」って冗談めかして言われて「ウルセェわ!」って返してから、スッキリ諦めた。
大人になってからも会って「好きだったけど、今は好きじゃない」って言った時、何で泣きそうな顔したんだろうなとか。
思い出してみたり。
普通に同期だった頃のお前が好きだった。
高校の頃、素で話してるときの空気感が、無理なくて好きだった。しっくりきた。
部活で練習場までの道のりとかで、よく話してて、ちょうど良くて。
私が補習の時も、遅れてきた私と練習メニューもう一度一緒にやってくれたり、教室まで見に(からかいに)来てくれたり、重い荷物持ってくれたり、怪我した時に慰めてくれたり。
クラスも同じで、一日20回くらい目が合ってみたり。
きっと両思いだったと思うが。
好きって言ってくれたら、付き合ってたのにって、お互いそういうの繰り返して人生で何度もタイミング逃してしまったというか。
意地の張り合いというか、同期だからこそ折れられないし、変に駆け引きして、上手くいかない定めだったんだろうなって。
好きだったなぁ。
それこそ元カレのこと好きになるまで、15歳からずっと、ほぼ初恋というか。
フワッとした恋心って沢山あるけど、本当に心から好きになったのって本当に少ないから。
逆に、そいつと元カレだけな気がする。
それこそ旦那も大好きだけど、これから2人で作ってく愛というか、そういう愛し方で。
まだ好きかって言われたら、高校の頃のそいつは大好きだけど。
もう居ないから。
K應K済とか行って、上場企業に勤めて、ブランドもので固めて、武器を身に付けて、でも、なんか、それが人間を薄くしてしまったというか。
もう自分が先頭にいた頃のお前でなくて。
もう自分で戦ってた頃のお前でなくて。
今は武器を先に出して固めて固めてよく分からなくなってしまったお前で。
見た目や経歴が華々しくても、自分でやってたらより好きだったんだろうなと思うけど。
本人不在の装飾品は好きじゃない。
むしろ、それでお前は良いのかよって思うね。
私もそうなってたかもしれないから、あんまり人のこと言えないけど。
私は私で、私として素直に生きて武器を表に出さなくて良くなってきたのは、隣にはありのまま自分のまま生きてる旦那がいるからなんだよな。
武器、本当は沢山あるのに、誰にも言わないで私が聞くまで全部黙ってて。
「言ったら武器になるのに」って言っても、その場の自分だけで武器を全く使わず生きてる旦那。
確かに、経歴も学歴も肩書も資格も、使えないもんな。
その場の自分だけが、ホンモノの道具。
それに気づかせてくれたダンナに感謝やなと。
過去も今も、いろんな形で人を好きになれるの、幸せだなぁと思ったりするよね。
人を好きにならないと考えないし、考えないと変われないから。