親のことを捨てた。
でも、捨てるまでの26年間、わたしは親に寄り添ったし、親にとっていい子供であろうと努力した。
親を捨てたことにフォーカスされて、それまでの娘であろうとした私は消えてしまった訳ではない。
人の気持ちに寄り添える自慢の孫だったって、祖母二人ともが言ってくれて。
じゃあ今は違うのかって言ったら今もきっとそうだし。
26年いい子供であったもの。
もう十分親孝行したし、なんなら小学生までで親孝行終わってるから。
愛してたし。
すごく愛してたし、よく分からん会社で行かされるセミナーで、「わたしは幸せになるという選択肢があるんだ」って初めて気付いて、号泣するくらい、自分の幸せなんて考えたことないくらい、親を不幸から救おうと思っていたし。
人生の若い楽しい時間を全部捧げたので。
もうわたしは幸せになって許されるし、親も幸せになって許されるし、その親も幸せになって許される。
頑張って良い。わたしはわたしのために頑張っていい。
幸せになって良い。
楽しんで良い。
親と関わらなくて良い。
これまで、充分に親に尽くしたから。
わたしは不幸じゃないと愛されないと思ってた。
「不幸だから、出来ない子だから、ダメな子だから好きなんでしょ?」って毎度の恋人に聞いてきたし、毎度の友達にも「わたしが不幸でキャラクターとして面白いから一緒に居てくれるんでしょ」と思ってたけど、よくよく考えたら、高校以降の友達、わたしが幸せになったら喜んでくれそうだし。
なんか、人の不幸を願うのはわたしもそうだし、自分が幸せになることで人の不幸を願わずに居られる人間になりたい。