私がジャニーズ好きになったことがなかったのは、おとなしい子がジャニーズを推すだけで「調子乗ってる」と虐められるような小中学校だったからだ。
顔が良くキラキラしているイケメンを推す、ということが、カースト上位達の結束感を増すのに使われていた。
結局、彼女らは、アイドルを本質的に好きというより、アイドルをその集団がその集団を保つアイデンティティというか、つなぎ剤というか、媒体にしていたに過ぎない。
〇〇は誰推し、△△は誰推しって推しが分かれてたし。
本当に好きなら被りとか気にせず推すので。
あと、本質が好きならば、陰キャを虐めないで陰キャにも推しを布教するだろうし。
結局、私も舘様好きと言いつつ、スノを媒体に誰かと繋がろうとしているような気がしてしまう。
もちろん舘様好きだけど、ここ最近はちょっと違うような気がしていて。
出会えない人間を推す、出会えても遠くて、手を伸ばしても届かない人間を推すメリットって、友人との共通項作れることしかないんだよね。
本当に、好きだったんだけどさ。
本気で出会いたいと思ってたから。
舘様。
でも、歌舞伎見て。
遠くて遠くて、なんか、本当に心から好きだったのはそこまでで。
あ、出会えないなって。
勝手に好きになって勝手に失恋して。
そこからは媒体になっちゃった。
舘様。
どうせ媒体なら、ジャニオタと関わるための媒体よりも、読書会みたいな学びのありそうな媒体を選んだ方がお得な気がする。
結局どの趣味も、人間関係構築のための媒体に落ち着いてしまうのかなと。
どの仕事も目標も、他者からの期待に応えるためや、他者の評価を得るためなのかなって。
自分一人でも心から楽しめるものと。
人と繋がるためのもの。
自分の人生の中で後者が多くなって来てしまったような感じがして。
苦いね。