ゆかり徒然日記

鬱病から引きこもりにランクアップしたアラサーのブログ。

老子31章〜45章メモ

老子について、官僚の職を辞し、ボロ着でホームレス生活を謳歌しているところを、かつての同僚に捕まって教えを書かされたという話が残っている。そのため5000字に短く纏めて格言調らしい。

紀元前5世紀〜6世紀の話なので伝説程度だが。

 

31章

夫佳兵者、不祥之器

優れた武器は、不幸の道具である。使わない方が良いし、人を殺したものを褒め称えたり、人を殺してよろこんではいけない。殺した数が多ければ泣きなさい。

 

33章

知足者富、不失其所者久

自分が持っているもので足りていることを知っているものは、富んでいる人である。自分の本来のあり方を失わない人は末永く在ることができる。死んでもそのまま自然の一部となるような。

 

36章

将欲歙之、必固張之

相手を縮めたいなら、それをしばらく張るといい。弱めたいなら強め、廃したいなら興し、奪いたいなら与える。そうすると相手は自然の摂理から逸れて自滅するだろう。柔弱は剛強に勝つ。

 

以降下巻

 

38章

故失道而後徳、失徳而後仁、失仁而後義、失義而後禮

本当に徳がある人は徳を意識しないものだ。

道(ありのままの心)が失われると、徳(世の中のために行動する心)が言われ、その後仁愛(人を慈しむ心)が言われ、最後には正義(正しくあらねばならないという心)となり、礼儀が生まれる。礼儀は上辺だけの忠心なので争乱の種になる。

正義や礼儀などの上辺の栄華でなく、道をしっかり持ちたい。

 

41章

大方無隅、大器晩成

大いなる方形は隅がなく、大器晩成である。優れた士というものは、自分の意見より優れた意見を目にすると自然に取り入れていく。その道中はブレブレで頼りなく見えるものだ。明らかな大通りを進むより、自然に従ったブレブレで素朴な道を進むのが良い。

 

43章

天下之至柔、馳騁天下之至堅

この世で最も柔らかい水が、この世の硬い石や金属を穿つ。形ないものだからこそ、間無いところに入り込む力がある。素朴で静かで自然な柔らかいものが最も強い。

 

44章

名與身孰親、身與貨孰多

体と名誉のどちらが大事なのか、体とお金のどちらが大事なのか。お金や名誉に執着をすると本当に大切なものを見失い、辱しめられることさえある。ありのままの心に従って、満足しよう。

 

45章

大成若缺、其用不弊、大盈若沖、其用不窮

大いに成ったものはどこか欠けて見えるが、どれだけ使っても陰ることはない。大いに満ちるものは空っぽに見えるが、いくら使っても無くなることはない。静かで空っぽで何もないように居たい。

 

旦那と、本を読む人と読まない人は明らかに違う。本を読むと人間に対する解像度と読解力と許容力とが段違いに上がるという話になった。

どちらがダメというのではないし、人間の解像度を上げない方が、許容力を上げない方がいいことの方が多いのかもしれない。

現状の繋がりを大切にしたいならむしろ読まない方が良いだろうし。

どちらを選ぶかだけの話。