ゆかり徒然日記

鬱病から引きこもりにランクアップしたアラサーのブログ。

タコピーと無償の愛

タコピーみたいな幸せそうで愛に溢れた存在は腹が立つ。無償の愛をくれる存在なんて夢物語だと思わないと人生やってられないので。


三度の飯よりギャグ漫画が好きなので、ギャグ漫画!と勘違いして随分前に読んだタコピーの原罪。内容がシリアスで1話以降手を付けていなかったが、話題なので重い腰を上げて一気読み読みした。


タコピーの原罪ストーリー

ハッピー星から地球にやってきたタコピー。タコピーはパンを分けてくれた不幸な少女しずかちゃんをハッピー道具で幸せにしようとする。しかし、しずかちゃんはタコピーの渡した仲直りリボンで首を吊って自殺してしまう。タコピーは何度も同じ時間を繰り返してしずかちゃんを幸せにしようとする。


作者が言うには陰鬱なドラえもんを描いたらしい。自分と被る部分が多くて読むのしんどかったが読了した。描写が細かいので、誰しも被る部分があるはずだ。


タコピーは、どうしようもないしずかちゃんが愚直に好きだ。

親から愛されない登場人物たちにとって、タコピーは無償の愛を与えてくれる存在であり、タコピーから愛し方を学んだからこそのあのエンドなのだろう。


話は脱線するが、親から無償の愛を貰った子が苦手だ。持っている子は道行く障害者など持たない存在に敵意を向けることに抵抗がないから。

逆に、明らかに親に道具として使われている子、愛されなかった子なんかは、持っている人間に対する嫉妬が強いから持っていない人間に敵意が向くことは少ない。


タコピーは無償の愛受けて育ち、さらには偏見も無い、理想の存在だ。人に愛されたことがあるから人を愛することができ、親に感謝しながら生きて人の為に死んでいくことができる。タコピーは本当に幸せだなぁと思う。


毒親は変わらないし毒親の連鎖も続くだろう、将来のしずかちゃんは多少なりとも子供をネグレクトするだろうし、まりなちゃんは子供を強く触るだろうし、東くんは子供の能力しか見ないはずだ。どうしようもない。

しずかちゃん達はタコピーと一度触れて無償の愛を貰ったことで、読者はタコピーを読んだことで、自分の親たちよりは多少なりともマシな親になって欲しい。


ps.最近読んだおすすめのギャグ漫画は無能の鷹。