小学生女子は被りを嫌う。
好きな色が被ってはダメで、目立つ子からピンクとか可愛い色を取っていってしまうから、私は被らないようにいつも好きな色がマチマチだった。色にそこまで差異はないだろうから、多分あれは序列付だったのだろう。
親友が被るのもダメで、〇〇ちゃんと〇〇ちゃんのセットが必ずあった。
私は別に一人で良かったんだが、とある子が私に絡んできて相手をしていたら、その子とセットになった。
その子が人気だったので、「親友ね〜!」って言われると敵をつくるし、正直ちょっとウザいなぁと思っていた。でも、その子がいたおかげで社会性を獲得したので、今思うと有難いんだけども。
女子が被りを嫌うのは、女子ゆえだろうな。将来好きな男が被って浮気されたら、シャレにならないから。
そんなわけで、可愛いものは、いつもいつも選べなくて、一番最後の残り物ばかりだったけど、誰かがここに居なきゃならないので、全て譲る大人な自分に満足していた。
そうして、色もジャニーズの担当もどうでもいいと見下してたから嫌われたんだろうなぁと思うけど。
その流れで、高校になっても大学になっても、好きな子が被ったらいつもいつも譲っていた。
いつも相手から好きになられたから私も〜って好きになるパターンだったんだが、そんなに仲良くもない友人に「実は私〇〇くん好きなんだ」と牽制されることが多くて泥沼化していたけど、他で彼氏を作って誤魔化した。
別に好きな子被っても良いんじゃないの?と思う。好きな色も、持ってる服も、バッグも、好きな子も、何もかも、人と被らないことが大事だと思わないけど、被らない方が楽だから被らないようにしているだけ。
私は楽を犠牲にしてまで人と被っても欲しいものがないのかもしれない。
何もかも、楽が一番ね。